エジプト最南端に位置するアブ・シンベル神殿。
エジプトの強大なる王、ラムセス2世の手により紀元前1256年頃建造。
4体のラムセス2世像が見下ろす荘厳な石の神殿。
実はこのアブ・シンベル神殿にまつわるこんなエピソードがある。
ダム建設(アスワンハイダム)の影響で、水没する予定だった神殿。
しかし、ユネスコ主導により、世界的な保存の為の、一大キャンペーンが行われる。
その結果1968~1972年にかけてダムの影響のない高台へ(北西へ210m、高さ65m)移築されたのだ。
その作業は、総量40万トンの神殿をパーツ事に切りだし、地道に運び組み立てるという途方もないものだった。
想像がつかない程のスケールで時間と労力が費やされ、
アブ・シンベル神殿の移築キャンペーンが今の、世界遺産創設のきっかけとなったのです。